記事9:許可なしで農地転用するとどうなる?違反転用のリスク

「自分の土地なんだから、好きに使っていいでしょ?」

そう思って、許可を取らずに農地を転用してしまう人がいます。

しかし、違反転用には重大なペナルティがあります。

違反転用とは?

農地法の許可を得ずに、農地を農地以外の用途に使うことを「違反転用」といいます。

よくある違反転用の例

  • 許可を取らずに農地に家を建てた
  • 届出せずに農地を駐車場にした
  • 許可前に造成工事を始めてしまった
  • 許可を得た目的と違う使い方をした

「知らなかった」「うっかり」では済まされません。

違反転用の罰則

違反転用には、以下の厳しい罰則があります。

刑事罰

  • 3年以下の懲役または300万円以下の罰金
  • 法人の場合は1億円以下の罰金

農地法違反は犯罪です。前科がつく可能性もあります。

行政処分

  • 工事の中止命令
  • 原状回復命令(元の農地に戻す)
  • 違反転用の公表(自治体のホームページなどで公開されることも)

原状回復命令の重さ

「農地に戻せ」と命じられた場合、建てた建物を取り壊し、土地を農地として使える状態に戻さなければなりません。

かかる費用の例

  • 建物の解体費用:数百万円
  • 土の入れ替え、整地:数十万円〜
  • 測量・登記費用:数十万円

これらはすべて自己負担です。

さらに、建築にかかった費用も無駄になります。

その他のデメリット

融資が受けられない 違反転用をしている土地には、銀行が融資してくれません。

土地が売れない 違反転用の土地は、買い手がつきにくくなります。

補助金が受けられない 農業関係の補助金や助成金が受けられなくなることがあります。

信用を失う 地域社会や取引先からの信用を失います。

「バレなければ大丈夫」は通用しない

「田舎だし、誰も見ていないから」 「小さな土地だからバレないだろう」

そう思っても、違反転用は必ず発覚します。

発覚するきっかけ

  • 航空写真や衛星画像での監視
  • 近隣住民からの通報
  • 建築確認申請で判明
  • 登記申請で判明
  • 税務調査で判明

農業委員会は定期的にパトロールを行い、違反転用を監視しています。

もし違反してしまったら

すでに違反転用をしてしまった場合、できるだけ早く対処しましょう。

対応方法

  1. 農業委員会に自主的に相談
  2. 事後的に許可申請できるか確認
  3. 許可が難しい場合は、原状回復を検討

自主的に申し出た方が、処分が軽くなる可能性があります。

ただし、違反転用の状態では許可が下りないケースも多いため、早めの相談が重要です。

まとめ

違反転用のリスク:

  • 3年以下の懲役または300万円以下の罰金
  • 工事中止・原状回復命令
  • 高額な原状回復費用
  • 融資・売却が困難に
  • 社会的信用の喪失

「自分の土地」でも、農地転用には必ず許可が必要です。

面倒でも、正しい手続きを踏みましょう。

次回は「農地に住宅を建てたい!転用許可で気をつけるポイント」を解説します。