「自分の土地なんだから、好きに使っていいでしょ?」
そう思って、許可を取らずに農地を転用してしまう人がいます。
しかし、違反転用には重大なペナルティがあります。
違反転用とは?
農地法の許可を得ずに、農地を農地以外の用途に使うことを「違反転用」といいます。
よくある違反転用の例
- 許可を取らずに農地に家を建てた
- 届出せずに農地を駐車場にした
- 許可前に造成工事を始めてしまった
- 許可を得た目的と違う使い方をした
「知らなかった」「うっかり」では済まされません。
違反転用の罰則
違反転用には、以下の厳しい罰則があります。
刑事罰
- 3年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 法人の場合は1億円以下の罰金
農地法違反は犯罪です。前科がつく可能性もあります。
行政処分
- 工事の中止命令
- 原状回復命令(元の農地に戻す)
- 違反転用の公表(自治体のホームページなどで公開されることも)
原状回復命令の重さ
「農地に戻せ」と命じられた場合、建てた建物を取り壊し、土地を農地として使える状態に戻さなければなりません。
かかる費用の例
- 建物の解体費用:数百万円
- 土の入れ替え、整地:数十万円〜
- 測量・登記費用:数十万円
これらはすべて自己負担です。
さらに、建築にかかった費用も無駄になります。
その他のデメリット
融資が受けられない 違反転用をしている土地には、銀行が融資してくれません。
土地が売れない 違反転用の土地は、買い手がつきにくくなります。
補助金が受けられない 農業関係の補助金や助成金が受けられなくなることがあります。
信用を失う 地域社会や取引先からの信用を失います。
「バレなければ大丈夫」は通用しない
「田舎だし、誰も見ていないから」 「小さな土地だからバレないだろう」
そう思っても、違反転用は必ず発覚します。
発覚するきっかけ
- 航空写真や衛星画像での監視
- 近隣住民からの通報
- 建築確認申請で判明
- 登記申請で判明
- 税務調査で判明
農業委員会は定期的にパトロールを行い、違反転用を監視しています。
もし違反してしまったら
すでに違反転用をしてしまった場合、できるだけ早く対処しましょう。
対応方法
- 農業委員会に自主的に相談
- 事後的に許可申請できるか確認
- 許可が難しい場合は、原状回復を検討
自主的に申し出た方が、処分が軽くなる可能性があります。
ただし、違反転用の状態では許可が下りないケースも多いため、早めの相談が重要です。
まとめ
違反転用のリスク:
- 3年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 工事中止・原状回復命令
- 高額な原状回復費用
- 融資・売却が困難に
- 社会的信用の喪失
「自分の土地」でも、農地転用には必ず許可が必要です。
面倒でも、正しい手続きを踏みましょう。
次回は「農地に住宅を建てたい!転用許可で気をつけるポイント」を解説します。
